続 問題解決の心

上田城千本桜まつり

上田城千本桜まつり

上田城千本桜まつり

上田城千本桜まつり

 

4月6日~17日の間、「上田城千本桜まつり」が開催されました。今年は、大河ドラマ「真田丸」のおかげもあって、県外からもたくさんの方が訪れ、満開の桜を楽しんでいました。

 

前回まで、問題を解決するための知恵の出し所や、その際に陥り易い落とし穴などについて、お話をしてきました。今回は、そのひと区切りとして、問題解決力を高めるための心がけについてお話ししてみたいと思います。

問題解決というと、専門家や一部の人が行うものと思われがちですが、程度の差はあるものの、実は誰もが避けて通れないものなのかもしれません。社会の変化や価値観の多様化などによって、ビジネスの現場や私たちの身の回りで起きる問題が複雑で難解になっている今日では、なおのことです。もちろん、専門家の助けが無ければ解決できない問題があることは確かですが、その場合でも、問題の当事者が問題自体を正しく見定めることができれば、専門家の支援などもずいぶん受けやすくなりますし、問題もより良い形で解決することができると思うのです。

問題を解決することは決して簡単なことではありませんが、前回までお話ししたステップをひとつひとつ確実に行っていけば、問題の解決策に近づくこと、見出すことができるものです。例えどんなに困難に思える問題でも、あきらめずに考え抜くことで、解決の糸口が見つかるはずです。

ところが、人は自分に見えている世界の中で問題を解決しようとするものです。ですから、いくら考えても、問題の真因や解決策が自分の視野の中に入ってこないと、なかなか問題を解決することはできません。問題を解決するためには、素直にそして広い視野で問題と向き合い、新しい視点や発見を受入れることが求められます。そのためには、従来の自分の考えや思い込みを疑ってみることも必要なのかもしれません。日頃、自分の視野について意識することはあまりないものですが、何か問題が起こって、いざ解決しようとすると、自分の視野や自分を束縛している固定観念などに気づかされるものです。逆に言えば、問題解決に取り組むことで、自分に見えている世界を知り、自分の視野の限界に気づくことができるのです。

また、実際に問題を解決する場面では、緊張やストレスが伴うものです。そのような状況では、普段よりもさらに視野が狭くなってしまい、いつもは見えるものも見えなくなったり、冷静な判断が行えなくなってしまいます。自動車を運転している時に、スピードを増すと視野が狭くなりますが、それと同じことが、問題解決でも起きるのです。日頃から、より広い視野でものごとを考え、どんな時にも平常心でいられることも、問題解決力を向上させるためには大切なのです。

問題解決では、ものごとを論理的に考える力はもちろん必要なのですが、それだけで十分とは言えません。その人が身に付けている視野の広さや、新しい発見や気づきを受入れる心の柔軟さがものをいうのです。また、あきらめずに考え抜くこと、前向きで建設的な心を失わないことも大切です。そして、これらのひとつひとつが、私たちの成長や人間形成にも繋がっているのです。私が問題を解決する力をヒューマンスキルのひとつとして挙げている理由も、ここにあるのです。

 

※ 問題解決において視野の広さが大切なことは、ワインバーグ先生から教わりました。おかげで、何度も窮地から救われたものです。

 

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