考えることのすすめ

雪の塩田平

雪の塩田平

雪原を走る別所線

雪原を走る別所線

 

この冬は、全国的に雪が早く、多くなっています。信州上田も、12月には珍しく、一面の雪景色です。 

この間、考えることや考える力の伸ばし方について取り上げてきました。今回は、そのまとめとして、考えることの効果やメリットについて考えてみたいと思います。 

考えること、思考力の大切さは、誰もが認めるところですが、考えることについて改めてとりあげると、「考えることなんて、なんで今さら」とか、「当然できているに決まっているじゃないか」などとお叱りを受けるかもしれません。ところが、自分の考える力に自信を持っている人は、案外少ないのかもしれません。考えることは、あまりにも身近すぎるために、かえって見えにくくなっているのかもしれません。 

考える力を伸ばそうと努力する人がいる一方で、考えることに無頓着だったり、あきらめてしまっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。考えをまとめようとしても、考えが発散してうまくまとまらない。考えを進めていくと、分かっていると思っていたことが実はよく分かっていなかったりして、ますます考えることがいやになってしまう。まさに悪循環です。たしかに、考えることは面倒でイライラすることも多いものです。でも、それは一足飛びに高いバーを飛び越えようとしているからなのかもしれません。そうならないためにも、日頃から皆さんにあったペースで考えるトレーニングをしてみることも良いのではないでしょうか。 

分かっていると思っていたことが、実はよく分かっていないことに気づくことも、今までより一歩踏み込んで考えている証拠なのかもしれません。分かっていなかったことについて、より知ろうとするば良いのです。このように、考える力が身についてくると、皆さんの行動や身の回りで様々な変化が起きてきます。そうした変化は、一見マイナスに見えるものであっても、実は皆さんにメリットを与えてくれるものなのです。その例をいくつかあげてみましょう。 

 

・ものごとをより深く理解することができる。分かっていると思い込んでいたことでも、理解できていないことに気づき、理解を深めることができる。ものごとの表面的な理解に留まらず、様々な角度から見ることで、本質的な理解に近づくことができる。

・一時の感情やまわりの意見に振り回されることが少なくなる。好き嫌いなどの感情の動きを客観的にとらえ、そうした感情がなぜ起きたのかを知ることで、感情のエネルギーをコントロールすることができる。また、まわりの意見を無批判に受け入れるのではなく、その真意を知り、自分の考えを育てる参考にできる。

・自分の考えを押し付けようとしないで、言いたい事や考えを筋道立てて考え、相手にとって分かり易く伝えることを心がけるようになる。

・人の話をよく聞くようになる。自分の感情や思い込みのために、大切な内容を聞き漏らしたり、誤解することがなくなる。話し手に対して、理解と関心を持って接することができるようになる。 

・自分の限界や足りないものを知り、視野や考えを広げることができる。新しい発想やアイディアなどを手に入れ、自分の可能性を広げることができる。

 

ここに挙げた他にも、考えることのメリットは数えきれません。考える力はすぐに身に付くものではありませんが、これらの変化を感じ、変化を味方につけることによって、さらに伸ばしていくことができるのです。誰かと会話する時はもちろん、ふと疑問が湧いた時やゆきづまりを感じた時など、考える力を伸ばす機会は、皆さんのまわりにたくさんあるのです。 

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